感情が行動を支配するのではなく、行動が感情を支配する。この因果関係を理解したうえで正しいやり方をやればやる気などなくてもやるべきことができるという本です。作業興奮をうまく利用しようということですね。
基本的な内容は色々なフロー本に書かれてあることと同じでしたので、異なる部分と大切だと思う部分を抜粋してみました。
セルフトーク、サイキングアップ
自分で「〇〇をやる」「〇〇ができる」とセルフトークすることでマインドコントロールするやり方。また大きな声を出すというサイキングアップも興奮につながるのでよいという。スポーツチームが試合前にMtgで大声を出したりするあれはまさにサイキングアップ。声出しだけでモチベーションが変わるのであればやってみる価値ありますね。
ガラス瓶に入っているイメージで集中
名前の通り、自分自身がガラス瓶に入っているイメージをすることで目の前にことに集中しやすくなるというもの。個人的に瞑想をするときはかなり似たイメージをするようにしていますが、本当に集中できますね。おそらくですが外界のものからの距離をおくことが目的でです。1日2,3分を数回に分けてやりましょう。
目標設定は小刻みに
これはどのフロー本にも書かれていますが、1年目標より1か月、1か月より1日というように目標を細かく刻む方が集中できるというものですね。人間の意志は強くありませんから1年という単位で頑張ることは不可能に近いです。イチローが1打席ずつの積み重ねと言っていたように、目の前に1つの作業に入り込めるよう小刻みの目標を作ることが大切です。
目標設定の難易度
東京学芸大では立ち幅跳びで1回目よりも10%、20%、30%増加した目標を設定してどのグループが一番伸びたか?を測定しました。結果は10%のグループが最も伸びたそうです。これはほかの本であった4%ルールに近いでしょう。どちらがいいか?は対象物や個人によりますが、だいたい数%アップくらいで目標設定するのがよさそうですね。
4%についてはこちら

定期的に観察すること
フローに入った場合はその状態をすぐにメモして何がよかったのか?という条件を探すことが大切です。フローの提唱者であるミハイチクセントミハイさんも、決まった条件があるわけではなく個々人で異なると言っています。そのため自分がどの条件でフローに入るのか?ということは大切なことなので忘れないうちにメモしましょう。
また、心理状態を監視することでその状態にあった対策を打つことも大切です。ストレスで集中できない場合は散歩などのリラックスを行ってから再度作業に取り組むことが大切ですし、やり切りバーンアウト状態であればその日の作業は行わずに休むことが大切です。このように自分の状態によって対策は変わってきますから、今の自分がどの状態なのか監視しておきましょう。その練習が瞑想だったりしますね。