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【書評】ゾーンの入り方|室伏広治

ゾーンの入り方

世界的に体格で劣るとされている室伏さんがハンマー投げで金メダルを取れた理由やそのためのトレーニングでどう考えて行動したのか?について書かれた本になります。

不利な状態でトップになるには集中力やゾーンが必要であり、具体的にどんなことをしてゾーンに入れるようになったのか?について語られています。

集中力とは何か?

集中力とは質と深い関係性があると著者の室伏さんはおっしゃっています。ではなぜ質が悪いのか?それは反復練習などで慣れてしまうことが一つの原因なのです。つまり新鮮さを感じるような内容を実践することで質を上げて集中できるようにするということです。

これまで様々なゾーンや集中に関する本を読んできましたが、ほとんどの本に重要視されているスキルとチャレンジのバランスというやつですね。エクストリームスポーツの本によると4%程度チャレンジ性のものを含めるとよいみたいです。

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また集中できないときの対処として短期と長期に分けて考えられています。

短期の場合は、その原因を取り除くことに専念することが大切

長期の場合は、目的や目標をしっかり定めることが大切ということです。

まぁ考えてみれば当たり前のことで、この行為自体に意味が見いだせなかったらモチベーションもわきませんからね。長期的な目標につながる行為であり、今この時間はこの問題を解決することとすることでゴールがしっかりと明確になります。時間制限も割と効果あるみたいなので合わせて使うといいかもしれません。

仮に同じことを長期的にやっているようであれば、あえてその行為を離れて新しいことに挑戦することもいい方法です。室伏さんはケガでハンマーを投げられないときは水泳にチャレンジしていたそうです。このように定期的に違うことを行うことでリフレッシュするという方法もあります。

ゾーンへの入り方

ゾーンに入った経験のきっかけとしてハンマーを磨いたことで心と体が一体化したことを挙げています。単にハンマーを磨くのではなく、「何で洗うと気持ちよいか?」「どれが一番気持ちよいか?」を考えながら磨いたといいます。

これは脳の大脳辺緑体を刺激することになります。自分の感覚を刺激して目を向けることでゾーンに入れたということです。

室伏さんは体の感覚に目を向けられるハンマロビクスというトレーニング方法を作りました。これはバーベルにハンマーをぶら下げて揺らすトレーニングです。ハンマーは不規則運動をするため、その都度、反応する必要があり体の感覚に常に目を向けることができるというものです。これには同じ運動は2度とないという新規性もあるということがまた良いですね。

感覚に目を向けることは瞑想やマインドフルネスとして他の本にも取り上げられています。瞑想を習慣化することで感覚と一体化できるようになるでしょう。

おわりに

この本は一貫してチャレンジ性を含めるということが重要という主張があり、やはり一番ゾーンに入り楽しめる方法だと感じました。また、感覚に目を向けて一体化するというのも他のフロー本と同じ主張でしたね。

ゾーンに入る具体的な方法は人ぞれぞれであり決まったものはないとされていますが、条件はかなり特定できているようなので割と簡単にゾーンに入れるかもしれないなと感じました。

室伏さんに関して、正直、身体能力がすごい人というイメージだったのですが、思いのほかロジカルでありトレーニング1つ1つに深い意味があるということを知れて驚きました。

スポーツをしている人はかなり参考になる部分があるので読んでみてはいかがでしょうか?