本当に幸せな生き方をしていますか?【書評】年収90万円でハッピーライフ

今回は年収90万円でハッピーライフという本を読みましたので書評と感想を書いています。

この本はタイトル通り年収90万円、週休5日という隠居生活をしながら幸せに暮らしているということをつづった本。他人の目を気にせず、自分の本当の幸せを突き詰めた結果、こういった暮らしにたどり着いたようです。

最近巷ではやっているLeanFIREという生活を、この言葉がない時代から実践しているというもの。

ただ、この本のメッセージは、本当に幸せなことを自分で理解して他人と比べずに楽しく生きようということです。勘違いしないでほしいのが隠居生活を進めているわけではないということ。

人と比べたり、周りの目を気にして生きている人にオススメです。

LeanFIREとは

LeanFIREとは、浪費や高い出費をできるだけ抑えて低い金額でも早くFIREしてしまうというやり方です。ミレニアム世代などから高い支持を受けているFIRE。ミレニアム世代とは、モノがあふれインターネット接続が進んだ時代に育った人の総称で、だいたい1990年代生まれくらいの人が当てはまる。

FIREというと資産の4%を生活費として利用すると仮定すると30年後には資産が0にならないという4%ルールが有名ですよね。そういった本を実践するにはたいてい数億円の資産が必要とのことになります。そのため、誰もが実践できるものではなく、ある程度の収入がないとFIREできないというのがネックでした。

詳しく知りたい方はこちらをどうぞ

そこで誰でも実践可能になった方法として提唱されたのがLeanFIREというものです。ミニマリストな生活を行いお金のかかることはできるだけ抑えることで生活費を下げ、それによりFIREを達成しやすくするというもの。月の生活費は5万とかよくあることですね。

年収90万円でハッピーライフ

こちらの本を書かれている大原扁理さんはまさしくLeanFIREの実践者です。そんな言葉が出てくる前から実践しているというところがすごいですね。東京の田舎に2万8千円の家に住み、週休5日で生きています。食事は基本同じようなものを食べて外食はほとんどしません。趣味も散歩と読書で本は図書館に行って借りるのです。このような生活でも幸せに暮らすことができるという内容の本になります。

私は本当に幸せなのか?

全員にこの生活がいいからやろうよという本ではないということです。よくミニマリストの発言で聞くのは、そのやり方が絶対いいということを言っていますね。もちろん、メディア向けに極端な言い方をしているのでしょうが、この本はそういったものではありません。

幸せの形は人それぞれで、LeanFIREのような幸せもあるのだということを教えてくれているのです。たくさんお金を使ってたくさん働くことが幸せな人はそうすればいい。しかし、それができない、つらいという人に向けて、LeanFIREという生き方でも幸せに生きれるから自分に正直になろう、というメッセージが込められています。

今のわたしにとって、こういう暮らし方はとても快適なのですが、ほかの人もそういうふうに生きるべきかっていうと大いに疑問です。それぞれが、自分にとって何が快適化を知っている、ということの方が重要だと思うからです。

最近FIREという言葉をよく聞くし、実践者は楽しそうだし自分もなりたい!という人は結構多いのではないでしょうか?そういった他人に影響された欲が本当に自分の幸せかというのは別だということが大切なポイントです。

個人的にはLeanFIREはツラそうでやりたいとは思わないのですが、仕事や人間関係が原因で自殺してしまったりするよりはよい生き方になると思います。まずは自分の中の幸せの形というものを見つけることを始めるといいのかもしれません。

どうすれば自分にベストな生き方ができるか?

自分の幸せを見つけるためには、外側ではなく内側に開拓していくのが糸口らしいです。そしてこれは僕も納得の方法ですね。何も考えずに生活しているとどうしても外側へ自分の意識が行ってしまいます。SNSで優雅に暮らしている人、自分より稼いでいる人、仕事で出世していく人。こういう様々な外界と比較してしまうと自分の本当の幸せではなく、世間的な幸せの形を追い求めてしまうのです。そうではなく、誰が何と言おうと自分の幸せとは?というところを突き詰める必要があります。

ではどうすれば自分の内面を開拓できるのか?これは個人的にですが、日記やブログを書くということです。文字に起こす前には自分の意見や考えがないと書けません。普段の我々は学校生活や集団生活を通して自分を抑えることを学び、それに伴い自分の本心を自分でもわからないようになってしまっているのではないのでしょうか。そうやって地下に埋め込まれた本心を掘り起こすためには練習が必要でそれが日記やブログになると僕は思います。人に見せる用に公開するのではなく、誰にも見せない形がよいでしょう。

正しい生き方って何だと思う?

自分の選択した生き方が、正しいとか間違ってるとか、なんで人に言ったり、証明したり、認めてもらわなきゃいけないんだろう、と思っています。

そういう目的で人と比べたりするのって、あんまり興味が持てない。

正しいというのは、そもそも見る人によって変わります。つまり相対評価でしかなく、正しいと言われるということは、別の角度から見ると正しくないということにもなりますよね。だったら何がベストとか考えずに自分の本心に正直に生きるのがいいよねーということです。

そういったことをしていると、個性的にとかオリジナリティが必要とか言われますが、そういうことすら意識している時点で個性ではないという発言もしており、こちらの言葉がすごく刺さりました。

そもそも個性って人と違うことではないですからね。その人がその人であること、です。

個性の時代とかいって、まるで人と違うことが時代の命題みたいになってますけど、みんながみんな人と違うことを目的にしたら、逆に没個性で不健康な気がする。

よく考えると、個性を意識した時点で意識は外側に向いているので、それは本心から遠ざかる。結果、自分の幸せではないということになります。そして個性を目的にしてしまうと、個性を求めるという没個性に陥ってしまうという、、、。やっぱり、人と同じでも自分が幸せかどうか?を基準に考えることが大切ということですね。

 

終わりに

個人的にはこれを読んでも、やっぱりLeanFIREという暮らしは自分はいいなとは思いませんでした。まったく贅沢しないで暮らすことは嫌ですね。たまには飲みに行きたいですし、毎日サウナ行きたい。必要だと思えばPCやキャンプ道具なども金額関係なくほしいですし。とはいえ無駄なモノは買わずにミニマリスト生活は引き続きやりたいとも思います。

本当に自分が幸せと思えることは何か?を考える時間は大切だということを再認識しました。そして自分は毎朝の日記書きによってこの思考ができていることを認識でき、これからもこの活動を続けていこうと思いました。もし内側の掘り方がわからないという方は日記書きやってみてはいかがでしょうか。